安吾のお祭り

 タイの仏教関連の年中行事の中に雨安吾というものがあります。お坊さんが遊行をやめてお寺にこもり、修行に専念することを言うのですが、7月の雨が激しくなってきた頃から始まって入安吾、10月の雨期開けにそれが終わって出安吾となります。この間の3ヶ月間だけ僧侶になり、出安吾とともに還俗するというタイ人も沢山います。この時期、大きなお寺ではたいていお祭りが行われます。大きなスクリーンを貼って映画を上映したり、縁日(というより市場)を開催したり、歌手を呼んで歌謡ショー?、といった具合です。娯楽の少ない田舎の人には楽しみな行事でしょうね。

 根がお祭り好きの小生、今回はウォン・ウェン・ヤイからペット・カセム通りをずっと行ったローズ・ガーデンのちょい先、バンコクのお隣ナコン・パトム県のワット・ライ・キンを覗いてみました。ライというのは田畑とか農園などという意味です。タイで土地の広さを表す時に1ライ(=1600u)などと数える時のライも同じです。キンというのはショウガのことです。ちょっと変わった名前のお寺です。お祭り見物の前に皆さんちゃんとお供えしています。

とても広い境内なのですが、もうぜ〜んぶ市場と化しています。ナコン・パトム県はソム・オーという夏みかんのお化けみたいな(ザボンかな?)で有名なのですが、このソム・オーが市場の一等地を占拠しています。大小いろいろありますが4〜5個で100バーツ(300円)といった相場ですね。

 とりあえず、ちょっと腹ごしらえをすることにしました。今夜のディナーは、ホイ・トートとパッ・タイです。ホイ・トートは、お好み焼きを薄くカリカリに焼いたようなもので、ムール貝かカキの小さいのが入ってます。ベトナムのバイン・セオとちょっと似ています。パッ・タイは米の麺の焼きそばですね。バンコクでは見ない、麺にオレンジ色の着色をしたものがあったので、普通のものと2種類頼んでしまいました。オバサンに「この色は何?」と聞いたのですが、誤解をされてしまったようで「タマチャート(自然)だから問題無いよ!ケミ(ケミカルのこと、合成着色料?)じゃないよ!」とのお答えでした。三皿で60バーツ(180円)、今夜は豪華だなぁ。

 さて、すっかり満腹になったところで今度は珈琲を一杯。これはカフェ・ボラーン(昔の珈琲)と呼ばれるネルの袋で煮出しして、コンデンス・ミルクやお砂糖をたっぷり入れるというものですね。お値段は10バーツ(30円)なんですが、「砂糖もミルクもいらない。」と言ったら8バーツ(24円)にまけてくれました。でも「プレーク(ヘンな人)」と笑われてしまいました。タイ人は甘ったるいものが好きだからなぁ。アイス・コーヒーにしてもらったのですが、氷を入れたビニール袋にドシャッと放りこんでストローをさして飲むのが正統派です。これをぶら下げてお祭り見物とシャレ込もう。

 さてさて色んなものがあるなぁ。

フルーツから作った甘くてしょっぱい漬け物。ハエがいっぱいたかってるよ〜。

ぶっかけ飯のおかず。オバサンとっても暇そうだね。

トラディショナルなお菓子が沢山

なんか、大きなゼリーみたいなお菓子があったので舞台裏を覗かせてもらいました。餅米の粉、ココナッツ・ミルク、葉っぱから取った着色料などを煮込んで作っているらしいです。顔がそっくりなんで姉・弟でやってるんだなぁ。→

甘栗。大きいのは中国、小さいのは日本と書いてあります。「日本の方が甘くてオイしいよ。値段は中国の2倍!」ですって。

お面とかシャボン玉セットとか。ウルトラマンはタイでもメジャーなのだ!

本物のみかんジュース、5バーツ(15円)。でも塩入れすぎだよぉ。

ミニ・クレープ(カリカリ)にメレンゲを乗せたお菓子。1個1バーツ(3円)夫婦で息が合ってるね。

ナム・プリックというとっても辛〜いタレのようなもの。野菜などをつけて食べるんですが、日本のみそ汁のような家庭料理の基本です。

さてさて、すっかり日が落ちました。お祭りはこれからが本番ですが、今日は金曜日で道が混み、バンコクまでは2時間コース なのでとっとと帰りま〜す。<ウドン谷>

 

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