チャオプラヤの河口を見に行く

 毎日のように見ているチャオプラヤ河ですが、仲間 ウチで「河口を見たことある?」と言ったら、誰一人として見たことがある人はいませんでした。「サムット・プラカーンまでなら行ったことあるよ。」とか「飛行機からなら見たことあるよ。河口付近から泥のような色の水が沖合まで広がっていた。」というような話がせいぜいです。  そういうことなら、是非とも見に行かないわけにはいきません。(何でこのような論理の展開になるのか、いつもよくわからないんですが.. .)

 さて、タイ語でソイ(小道)の入り口をパク・ソイと言いますね。パクというのは口のことです。想像に難くないとおり、河口のことはパク・ナームと言います。何でパク・メナームじゃないのかな?と言う気もしないでもないのですが。

 古くからサムット・プラカーンのあたりをパク・ナームと呼んでいるそうですが、地図を見ると解るようにサムット・プラカーンは厳密に言えば河口から15Kmほども上流になります。その一方、チャオプラヤ河の河口付近は大きく広がってしまっており、ここが河口だと言えるポイントは いったいどこなのかはっきりしません。地図を見るとサムット・プラカーン県庁付近から真っ直ぐ南に延びる道があるようなので、まずはここから攻めてみましたが、これが大失敗 。

 ともかく行き止まりまでずっと行ってみようということ、でひたすら走り続けたのですが、結局ミニバスの終点に行き着いて、その先は小さな造船所のようなもので行き止まりでした。

 周りの小道を入って行っても、結局どれも工場に突き当たるだけで水際までたどり着くことはできません。このあたりは湿地帯を必要に応じて適当に埋め立てた土地のようで、所々に河の水(実際は塩水だそうですが)が入って来ています。

  こんな工場だらけの所ですから、住んでいる人もそれなりに多いようで、なかなか大きくて立派な市場もありました。(左下の写真)

  もと来たサムット・プラカーンからの道をしばらく戻ってから、また別の小道に入って行くと魚の養殖をしている池のような ものが沢山ありました。最初はエビ田かと思ったのですが、近くのオバサンに聞いたらリエン・プラー(魚にエサをやる)とのことでした。やはり水はナム・タレー(海水)だそうです。しかし、このあたりから奥に入っていくと湿地帯というより泥沼の様相を呈して来て、果ては何だかスラム街のような雰囲気の所に行き着きました。よくバンコクでも見かける、運河に面して建っているようなみすぼらしい高床式の家が林立しており、非常に緊張してしまいました。沢山の子供達が無邪気に遊んでいるのですが、大人の人達は何だか怪しいというか、目つきが悪いというか、目に光りが無いというか、人なつっこさが全然感じられないんですね。いったい何をして生計を立てている人達なのか、よくわからない感じがしました。 写真を撮ったら文句を言われそうな雰囲気だったのでやめました。

 ここらあたりでは結局 河の見える場所まで行き着くことは出来ず、気を取り直してもっと東の方へ抜けて見ることにしたました。途中でとても大きくて立派なお寺を見つけました。ワット・アソーク・ガラームと言う名前です。ワットはお寺、アソークは 古代インドのアショカ王、ガラームは伽藍です。日本語で伽藍と言うと本堂や塔などの並び方などを説明する時に使うことが多いですが、本来の意味はお坊さん達が集まって修行をする場所のことを言います。見ていたら沢山のお坊さんが中から出てきました。ちょうど午後の勤行が終わったところだったのでしょうか。その名の通り、境内にはアショカ王の銅像がありました。 あんまりきれいなお寺なので壁紙にしてUPしましたので、壁紙のページも見て下さいね。

 さて、いったんスクムビット通りに出てから、引き続き片っ端からソイに入って行ってみましたが、やはりどのソイも工場に突き当たって行き止まりという状態で、日も傾いてくるし、いい加減諦めかけていた頃、、、バンプーのソイ72というところで、ソイの奥の突き当たりにラビアン・タレー(海のテラス 、マンションなどのベランダもラビアンと呼びます。)とサイ・ロム(そよぐ風)という名前の二つのシーフードレストランを見つけました。海岸に1mくらい石を積んで護岸されており、海岸づたいに小さな遊歩道のようなものが走っています。この二つのレストランの間は小さな公園のようになっていて沢山の家族連れが来ていました。

 喜び勇んで、川岸なのか波打ち際なのかわからないような水辺に出てみると、遙か彼方に確かにチャオプラヤの対岸が見えています。このあたりの河幅は数Kmあります。大きな貨物船が今まさにチャオプラヤ河に入ろうとしている所でした。途中で随分試行錯誤をしてしまい、もう夕日が沈みかけています。今度は彼女でも連れてゆっくりとシーフードを食べに来ましょう。<うどん谷>

サイ・ロム(バンプー)レストラン TEL: 0−2709−0892 Eメール sailom@bangpu.com (自前のドメイン!)

ラビアン・タレー・レストラン TEL: 0−2709−1825

メニューページに戻る

[PR]動画